大河ドラマ『べらぼう 第28回』では、佐野政言が世間から賞賛されながらも、切腹しようとしたのに、その前に処刑されてしまいました。
そこで、佐野政言が賞賛されながらも、切腹させてもらえなかった意外な理由について、詳しく紹介しましょう。
大河ドラマ『べらぼう』のキャスト
大河ドラマ『べらぼう』のキャストについて、詳しく紹介しています。
市中の人々
- 蔦屋重三郎(俳優:横浜流星)地本問屋『耕書堂』の主人
- てい(俳優:橋本愛)蔦屋重三郎の妻
- 喜多川歌麿(俳優:染谷将太)蔦屋重三郎を兄のように慕う浮世絵師
- つよ(俳優:高岡早紀)蔦屋重三郎の母
- みの吉(俳優:中川翼)日本橋進出後の耕書堂の手代
- たか(俳優:島本須美)耕書堂の女中
- 須原屋市兵衛(俳優:里見浩太朗)書物問屋『須原屋』の主人で、蔦屋重三郎と親交が深い
- 鶴屋喜右衛門(俳優:風間俊介)日本橋通油町の地本問屋『鶴屋』の主人
- 西村屋与八(俳優:西村まさ彦)地本問屋『西村屋』の主人
- 岩戸屋源八(俳優:中井和哉)地本問屋
- 村田屋治郎兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 奥村屋源六(俳優:関智一)日本橋の地本問屋
- 松村屋弥兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)鱗形屋の主人
将軍家・御三家・御三卿・大奥
- 徳川家治(俳優:眞島秀和)江戸幕府第10代将軍
- 徳川家基(俳優:奥智哉)家治の嫡男で、西の丸さまと呼ばれる人物
- 知保の方(俳優:高梨臨)家治の側室で、気性が荒い性格
- 高岳(俳優:冨永愛)大奥で権勢を振るう人物
- 大崎(俳優:映美くらら)豊千代の乳母
- 徳川家斉(俳優:長尾翼)徳川家治の後継者
- 徳川治貞(俳優:高橋英樹)御三家・紀州藩の藩主であり、名君として名高い
- 一橋治済(俳優:生田斗真)御三卿・一橋家の当主であり、野心家
- 清水重好(俳優:落合モトキ)御三卿・清水家の当主
- 田安治察(俳優:入江甚儀)御三卿・田安家の当主で、賢丸の兄
- 宝蓮院(俳優:花總まり)田安徳川家初代当主・宗武の正室
幕臣や諸大名たち
- 田沼意次(俳優:渡辺謙)幕府の財政難に立ち向かう老中
- 田沼意知(俳優:宮沢氷魚)田沼意次の嫡男であり、非業の死を遂げる人物
- 田沼意致(俳優:宮尾俊太郎)田沼意次の甥
- 松平武元(俳優:石坂浩二)長くて白い眉毛が特徴的な老中
- 三浦庄司(俳優:原田泰造)田沼家用人
- 長谷川平蔵宣以(俳優:中村隼人)のちに鬼平と呼ばれる人物
- 松本秀持(俳優:吉沢悠)勘定吟味役
- 土山宗次郎(俳優:栁俊太郎)田沼派の官僚
- 松平康福(俳優:相島一之)江戸幕府の老中
- 水野忠友(俳優:小松和重)江戸幕府の老中
- 佐野政言(俳優:矢本悠馬)騙されて凶行に走る旗本
- 島津重豪(俳優:田中幸太朗)九州の薩摩藩の藩主
- 松前道廣(俳優:えなりかずき)蝦夷の松前藩の藩主であり、冷酷非情な性格
- 松前廣年(俳優:ひょうろく)松前藩の江戸家老
- 松平定信(俳優:井上祐貴)寛政の改革を行う人物で、田沼意次を強く憎む
- 土山宗次郎(俳優:柳俊太郎)誰袖に入れ込む幕臣
- 島津重豪(俳優:田中幸太朗)娘・茂姫を一橋家へ送ろうとする大名
吉原の人々
- 瀬川(女優:小芝風花)蔦屋重三郎と親しい花魁
- 九郎助稲荷(女優:綾瀬はるか)江戸の語り手
- 次郎兵衛(俳優:中村蒼)蔦屋重三郎の兄
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)地本問屋『鱗形屋』の主人
- 誰袖(俳優:福原遥)大文字屋の花魁
- りつ(俳優:安達祐実)芸者の見番『大黒屋』の女将
- とく(俳優:丸山礼)次郎兵衛の妻
- ふじ(俳優:飯島直子)駿河屋の女将で、蔦屋重三郎の養母
- 駿河屋市右衛門(俳優:高橋克実)引手茶屋『駿河屋』の主人であり、蔦屋重三郎の養父
- 扇屋宇右衛門(俳優:山路和弘)女郎屋『扇屋』の主人
- きく(俳優:かたせ梨乃)浄念河岸の女郎屋『二文字屋』の女将
- 留四郎(俳優:水沢林太郎)蔦屋の奉公人
- 若木屋与八(俳優:本宮泰風)女郎屋『若木屋』の主人
- 半次郎(俳優:六平直政)そば屋『つるべ蕎麦』の店主
- 松の井(俳優:久保田紗友)気性が荒い花魁でも、うつせみを応援してあげた人物
- いね(俳優:水野美紀)松葉屋の女将
- 志げ(俳優:山村紅葉)大文字屋で働きながら、誰袖を心配する人物
- 松葉屋半左衛門(俳優:正名僕蔵)松葉屋の主人
- 丁子屋長十郎(俳優:島英臣)女郎屋『丁子屋』の主人
- 大文字屋市兵衛(伊藤淳史)女郎屋『大文字屋』の二代目で、父とは違い温厚な性格
絵師・戯作者・狂歌師
- 大田南畝(俳優:桐谷健太)寝ぼけ先生と言われた御家人であり、狂歌師
- 恋川春町(俳優:岡山天音)小島松平家の内用人
- 朋誠堂喜三二(俳優:尾美としのり)佐竹家江戸留守居役であり、人気の高い戯作者
- 北尾重政(俳優:橋本淳)板本の挿絵を手掛ける人気絵師
- 北尾政演(俳優:古川雄大)重政の弟子であり、絵師
- 北尾政美(俳優:高島豪志)重政の弟子であり、耕書堂の仕事を請け負う絵師
- 鳥山石燕(俳優:片岡鶴太郎)喜多川歌麿に強い影響を与える絵師
- 勝川春章(俳優:前野朋哉)役者絵で、人気の高い絵師
- 朱楽菅江(俳優:浜中文一)狂歌師
- 元木網(俳優:ジェームス小野田)湯屋の主人であり、狂歌師
- 智恵内子(俳優:水樹奈々)女流狂歌師
- 宿屋飯盛(俳優:又吉直樹)狂歌師
- 唐来三和(俳優:山口森広)戯作者
- 志水燕十(俳優:加藤虎ノ介)御家人であり、戯作者
- 芝全交(俳優:亀田佳明)戯作者
- 平賀源内(俳優:安田顕)江戸時代で有名な蘭学者
- 富本豊前太夫(俳優:寛一郎)馬面太夫と呼ばれる人物
- 市川門之助(俳優:濱尾ノリタカ)歌舞伎役者
- 恋川春町(俳優:岡山天音)狂歌師として酒上不埒と名乗る人物
- 平沢常富(俳優:尾美としのり)蔦屋重三郎の本に注目する人物
蔦屋重三郎と関わる人物たち
- うつせみ-おふく(俳優:小野花梨)小田新之助に恋する花魁
- 小田新之助(俳優:井之脇海)うつせみの夫
- 平秩東作(俳優:木村了)内藤新宿で商いを行う人物
- 長七(俳優:甲斐翔真)短期で喧嘩っぱやい所がある性格
- 鳥山検校(俳優:市原隼人)幕府から保護される盲人
- 弥七(俳優:片桐仁)エレキテルの製作を手伝っていた職人
大河ドラマ『べらぼう 第28回』のストーリー
田沼意知は、佐野政言から呼びかけられるので振り返ると、いきなり刀で斬りかからられてしまい「覚えがあろう?」と言われます。
「覚え?」と戸惑いながらも、刀を抜く暇もなく、肩を切りつけられてしまって、江戸城は騒然となりました。
吉原では、小田新之助や、おふくたちが耕書堂を頼ってきたので、ご飯を分けてあげます。
二人は「なんでもするので、ここで雇ってください」と頼むと「世話になった方を打ち捨てするなんて、お話になりません」と答えます。
おふくは「立派になって」と感慨深くなると、蔦屋重三郎は「あるお方の受け売りなんですけどね」と、田沼意知を思い出すのです。
その頃、田沼意知は息絶えそうな状態で、父・意次に蝦夷地や誰袖のことを頼むと、ついに亡くなってしまいました。
田沼意次は「意知!なぜ、お前なんだぁ、なぜ、俺ではないんだぁ」と嘆き悲しみ、その声は屋敷の部屋にこだましてしまいます。
その知らせは、一橋治済のもとへ届くと「死んでしまったかぁ。人の恨みを買うのは恐ろしいものじゃ。少し天狗になっておったのかもしれんなぁ」とつぶやきます。
田沼派の武士は「なぜ、意次ではなく、意知なのか」と嘆くと、一橋治済は「意次はもう歳じゃから、次の後継者を狙ったのかもしれんのぅ、佐野は」とひと事のように答えました。
江戸城下で、田沼意次の輿が進んでいくと、佐野政言をけしかけた男が「物乞いになった者がいるのは、お前のせいだろう!」と石をなげつけます。
群衆は「この外道!」と言いながら、田沼意知の遺体を運ぶ輿にまで石を投げつけてしまって、誰袖は「どっちが外道なんだ!」と怒って、石を投げ返します。
蔦屋重三郎は見ていられなくなり、誰袖をかばいますが、ついに佐野政言は処刑されますが、介錯する前に首を斬られました。
はたして、これで誰袖は立ち直ることができるのでしょうか?
佐野政言が切腹させてもらえなかった意外な理由
武士が自害するときは切腹というイメージがあるかもしれませんが、江戸時代半ばになると、切腹は形だけの形式となり、あまり苦しまないうちに首を斬られるものになっていました。
そのため、佐野政言が武士らしく切腹しようとして、刀を取ろうとした時に、介錯人が苦しまないうちに首を斬ってやろうと思って、処刑したという説が有力です。
それでは赤穂浪士たちはなぜ切腹できたのか?という疑問点が浮上します。
実は、赤穂浪士たちが主君の仇を討ったときに、幕府では『赦免すべし』という声と『処刑すべし』という2つの声に分かれていました。
結局は処刑ということで落ち着きましたが、武士にとって大事な『義』がすたれてしまっては幕府の存続も危うくなるので、処刑は処刑でも、罪人として裁くでのはなく、切腹を命じたのです。
上からの強いお達しなので、介錯人が勝手なことをすることもできず、赤穂浪士たちは見事に切腹することが出来たのでしょう。
打ち首なら罪人としての処刑ですが、切腹であれば武士らしい最期なので、義はすたれず処刑もできたので、幕府の面目もそれなりに保てました。
大河ドラマ『べらぼう 第28回』の感想
佐野政言は、世間から嫌われていた田沼意次の後継者を切り殺して、偶然にも米の価格が下がった時期と重なったことから、群衆から「佐野さま、佐野大明神さま」とあがめられます。
群衆は、真実をしっかりと見抜けなくて政治に不満を口に出すことはよくありました。かつて、日露戦争で日本が勝ったのに賠償金を取れなくて、群衆が怒った事もありました。
このような事にならなければ、おふくのように佐野政言をあがめる事もないのでしょう。
敵討ちと言えば忠臣蔵の討ち入りというイメージが強いのですが、今回では色々な種類の敵討ちがあることを教えられましたね。

