大河ドラマ『べらぼう 第30回』では、松平定信が田沼意次から癇癪(かんしゃく)小僧と言われていましたが、史実でも、そう思われる人物だったのか?と思った方もいるでしょう。
そこで、松平定信は史実でも、かんしゃく小僧と言われるような人物だったのか?詳しく紹介するので参考にしてみて下さい。
大河ドラマ『べらぼう』のキャスト
大河ドラマ『べらぼう』のキャストについて、詳しく紹介しています。
市中の人々
- 蔦屋重三郎(俳優:横浜流星)地本問屋『耕書堂』の主人
- てい(俳優:橋本愛)蔦屋重三郎の妻
- 喜多川歌麿(俳優:染谷将太)蔦屋重三郎を兄のように慕う浮世絵師
- つよ(俳優:高岡早紀)蔦屋重三郎の母
- みの吉(俳優:中川翼)日本橋進出後の耕書堂の手代
- たか(俳優:島本須美)耕書堂の女中
- 須原屋市兵衛(俳優:里見浩太朗)書物問屋『須原屋』の主人で、蔦屋重三郎と親交が深い
- 鶴屋喜右衛門(俳優:風間俊介)日本橋通油町の地本問屋『鶴屋』の主人
- 西村屋与八(俳優:西村まさ彦)地本問屋『西村屋』の主人
- 岩戸屋源八(俳優:中井和哉)地本問屋
- 村田屋治郎兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 奥村屋源六(俳優:関智一)日本橋の地本問屋
- 松村屋弥兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)鱗形屋の主人
将軍家・御三家・御三卿・大奥
- 徳川家治(俳優:眞島秀和)江戸幕府第10代将軍
- 徳川家基(俳優:奥智哉)家治の嫡男で、西の丸さまと呼ばれる人物
- 知保の方(俳優:高梨臨)家治の側室で、気性が荒い性格
- 高岳(俳優:冨永愛)大奥で権勢を振るう人物
- 大崎(俳優:映美くらら)豊千代の乳母
- 徳川家斉(俳優:長尾翼)徳川家治の後継者
- 徳川治貞(俳優:高橋英樹)御三家・紀州藩の藩主であり、名君として名高い
- 一橋治済(俳優:生田斗真)御三卿・一橋家の当主であり、野心家
- 清水重好(俳優:落合モトキ)御三卿・清水家の当主
- 田安治察(俳優:入江甚儀)御三卿・田安家の当主で、賢丸の兄
- 宝蓮院(俳優:花總まり)田安徳川家初代当主・宗武の正室
幕臣や諸大名たち
- 田沼意次(俳優:渡辺謙)幕府の財政難に立ち向かう老中
- 田沼意知(俳優:宮沢氷魚)田沼意次の嫡男であり、非業の死を遂げる人物
- 田沼意致(俳優:宮尾俊太郎)田沼意次の甥
- 松平武元(俳優:石坂浩二)長くて白い眉毛が特徴的な老中
- 三浦庄司(俳優:原田泰造)田沼家用人
- 長谷川平蔵宣以(俳優:中村隼人)のちに鬼平と呼ばれる人物
- 松本秀持(俳優:吉沢悠)勘定吟味役
- 土山宗次郎(俳優:栁俊太郎)田沼派の官僚
- 松平康福(俳優:相島一之)江戸幕府の老中
- 水野忠友(俳優:小松和重)江戸幕府の老中
- 佐野政言(俳優:矢本悠馬)騙されて凶行に走る旗本
- 島津重豪(俳優:田中幸太朗)九州の薩摩藩の藩主
- 松前道廣(俳優:えなりかずき)蝦夷の松前藩の藩主であり、冷酷非情な性格
- 松前廣年(俳優:ひょうろく)松前藩の江戸家老
- 松平定信(俳優:井上祐貴)寛政の改革を行う人物で、田沼意次を強く憎む
- 土山宗次郎(俳優:柳俊太郎)誰袖に入れ込む幕臣
- 島津重豪(俳優:田中幸太朗)娘・茂姫を一橋家へ送ろうとする大名
吉原の人々
- 瀬川(女優:小芝風花)蔦屋重三郎と親しい花魁
- 九郎助稲荷(女優:綾瀬はるか)江戸の語り手
- 次郎兵衛(俳優:中村蒼)蔦屋重三郎の兄
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)地本問屋『鱗形屋』の主人
- 誰袖(俳優:福原遥)大文字屋の花魁
- りつ(俳優:安達祐実)芸者の見番『大黒屋』の女将
- とく(俳優:丸山礼)次郎兵衛の妻
- ふじ(俳優:飯島直子)駿河屋の女将で、蔦屋重三郎の養母
- 駿河屋市右衛門(俳優:高橋克実)引手茶屋『駿河屋』の主人であり、蔦屋重三郎の養父
- 扇屋宇右衛門(俳優:山路和弘)女郎屋『扇屋』の主人
- きく(俳優:かたせ梨乃)浄念河岸の女郎屋『二文字屋』の女将
- 留四郎(俳優:水沢林太郎)蔦屋の奉公人
- 若木屋与八(俳優:本宮泰風)女郎屋『若木屋』の主人
- 半次郎(俳優:六平直政)そば屋『つるべ蕎麦』の店主
- 松の井(俳優:久保田紗友)気性が荒い花魁でも、うつせみを応援してあげた人物
- いね(俳優:水野美紀)松葉屋の女将
- 志げ(俳優:山村紅葉)大文字屋で働きながら、誰袖を心配する人物
- 松葉屋半左衛門(俳優:正名僕蔵)松葉屋の主人
- 丁子屋長十郎(俳優:島英臣)女郎屋『丁子屋』の主人
- 大文字屋市兵衛(伊藤淳史)女郎屋『大文字屋』の二代目で、父とは違い温厚な性格
絵師・戯作者・狂歌師
- 大田南畝(俳優:桐谷健太)寝ぼけ先生と言われた御家人であり、狂歌師
- 恋川春町(俳優:岡山天音)小島松平家の内用人
- 朋誠堂喜三二(俳優:尾美としのり)佐竹家江戸留守居役であり、人気の高い戯作者
- 北尾重政(俳優:橋本淳)板本の挿絵を手掛ける人気絵師
- 北尾政演(俳優:古川雄大)重政の弟子であり、絵師
- 北尾政美(俳優:高島豪志)重政の弟子であり、耕書堂の仕事を請け負う絵師
- 鳥山石燕(俳優:片岡鶴太郎)喜多川歌麿に強い影響を与える絵師
- 勝川春章(俳優:前野朋哉)役者絵で、人気の高い絵師
- 朱楽菅江(俳優:浜中文一)狂歌師
- 元木網(俳優:ジェームス小野田)湯屋の主人であり、狂歌師
- 智恵内子(俳優:水樹奈々)女流狂歌師
- 宿屋飯盛(俳優:又吉直樹)狂歌師
- 唐来三和(俳優:山口森広)戯作者
- 志水燕十(俳優:加藤虎ノ介)御家人であり、戯作者
- 芝全交(俳優:亀田佳明)戯作者
- 平賀源内(俳優:安田顕)江戸時代で有名な蘭学者
- 富本豊前太夫(俳優:寛一郎)馬面太夫と呼ばれる人物
- 市川門之助(俳優:濱尾ノリタカ)歌舞伎役者
- 恋川春町(俳優:岡山天音)狂歌師として酒上不埒と名乗る人物
- 平沢常富(俳優:尾美としのり)蔦屋重三郎の本に注目する人物
蔦屋重三郎と関わる人物たち
- うつせみ-おふく(俳優:小野花梨)小田新之助に恋する花魁
- 小田新之助(俳優:井之脇海)うつせみの夫
- 平秩東作(俳優:木村了)内藤新宿で商いを行う人物
- 長七(俳優:甲斐翔真)短期で喧嘩っぱやい所がある性格
- 鳥山検校(俳優:市原隼人)幕府から保護される盲人
- 弥七(俳優:片桐仁)エレキテルの製作を手伝っていた職人
大河ドラマ『べらぼう 第30回』のストーリー
松平定信は、白河藩の藩主として辣腕をふるって、江戸では多くの流民が出ていたのに、白河藩では全く流民が出ていませんでした。
そんな時に、一橋治済から呼び出されて、松平定信は江戸城で政(まつりごと)に加わることになったのです。
溜間(たまりのま)では、老中に問いかけることができる所であり、松平定信が田沼意次に「蝦夷へ向ける船を作る必要がなぜいるのでしょうか?」と問いかけていました。
田沼意次は、自分の部屋に戻ると、家臣たちに「いっときだぞ、いっとき。あのかんしゃく小僧が」と愚痴をこぼしてしまいます。
どうやって、蝦夷開発のために、お金を用意するのか?議論すると、三浦庄司から「蔦屋重三郎のように、広くお金を集めてはいかがでしょうか?」と進言されます。
それでも、他の家臣からは「ただ、黒ごま結びの会が、それを知ったらどうなるか」と懸念を示してしまいます。
黒ごま結びの会とは、松平定信が反田沼の家臣たちと共に、黒ごまのおむすびを一緒に食べながら、議論をする者たちでした。
吉原では、蔦屋重三郎が、歌麿に「枕絵ってぇのはねぇか?表じゃ出せねぇ分、自由なものを出せる」と提案すると「やる。なんかやらねぇといけねぇ気がする」と応えることにしました。
歌麿は、作品を作ろうとしますが、女性を題材にしようとした時に、亡くなったはずの母親が現れて「私を描くのかい?私を殺しておいて」と言ってきたのです。
あまりの恐怖に「消えろぉ!」とすずりを投げつけると、母親の幻は消えますが、また作品を描こうとしたら、母親や母親の遊び相手の幻が現れてしまいます。
歌麿は、かなり感情的になっていってしまうので、周りの者たちは心配してしまいますが、こんな状態に陥ってしまって大丈夫なのでしょうか?
松平定信は史実でもかんしゃく小僧と言われた?
松平定信は、白河藩では優れた政治を行って、飢饉の時でも民を飢えさせることがなくて、高く評価されています。
しかし、江戸で老中として政を行おうとした時に、厳しいほどの質素倹約を行ってしまい、不景気になり怨嗟の声が高まります。
それでも、松平定信は、なかなか辞めようとしなくて、頑固な性格だったようです。
かんしゃくとは、自分の感情をコントロールできない性格のことであり、史実でも、冷静になって人の考えに同調するような人物ではなかったようです。
それでも、松平定信は寛政の改革で幕府の財政を立て直し、インフラ整備のための『七分積金』を命じたり、無宿人や浮浪者たちのための『人足寄場』などを設立したりしました。
少し頑固でかんしゃく小僧だったかもしれませんが、優れた老中だったのは確かです。
大河ドラマ『べらぼう 第30回』の感想
田沼意次がようやく悲願の蝦夷開発が進みそうになった時に、天敵・松平定信が政に加わるようになってしまいました。
松平定信は正しいことを言う政治家でしたが、その代わり、周りから煙たがられる存在であり、戦国時代の石田三成のような人物でした。
このあたりは、周りに一定の配慮をしながら、政を行なっていた徳川家康がいかに優れていたのか?よく分かる所ですね。
歌麿は鳥山石燕の弟子入りしてしまい、蔦屋重三郎は「俺が一番分かっていると思ったのに」と残念がりますが、母親から「あんたには本を売る仕事がある」と言われます。
それについて、蔦屋重三郎は「なぐさめてんじゃねぇよ、ババア」と言ってしまい「ババアって」と言い合いますが、少しほっこりとするシーンで、良かったですね。

