大河ドラマ『べらぼう 第21回』では、北尾重政が「俺は、かけだしの絵師がどう落ち着くか、だいたい読める。ただ、ウタ(歌麿)だけ、からっきし読めない」と言いました。
そこで、なぜ、北尾重政は、歌麿の才能だけ、からっきし読めなかったのか?その理由について、詳しく紹介しましょう。
大河ドラマ『べらぼう』のキャスト
大河ドラマ『べらぼう』のキャストについて、詳しく紹介しています。
市中の人々
- 蔦屋重三郎(俳優:横浜流星)地本問屋『耕書堂』の主人
- てい(俳優:橋本愛)蔦屋重三郎の妻
- 喜多川歌麿(俳優:染谷将太)蔦屋重三郎を兄のように慕う浮世絵師
- つよ(俳優:高岡早紀)蔦屋重三郎の母
- みの吉(俳優:中川翼)日本橋進出後の耕書堂の手代
- たか(俳優:島本須美)耕書堂の女中
- 須原屋市兵衛(俳優:里見浩太朗)書物問屋『須原屋』の主人で、蔦屋重三郎と親交が深い
- 鶴屋喜右衛門(俳優:風間俊介)日本橋通油町の地本問屋『鶴屋』の主人
- 西村屋与八(俳優:西村まさ彦)地本問屋『西村屋』の主人
- 岩戸屋源八(俳優:中井和哉)地本問屋
- 村田屋治郎兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 奥村屋源六(俳優:関智一)日本橋の地本問屋
- 松村屋弥兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)鱗形屋の主人
将軍家・御三家・御三卿・大奥
- 徳川家治(俳優:眞島秀和)江戸幕府第10代将軍
- 徳川家基(俳優:奥智哉)家治の嫡男で、西の丸さまと呼ばれる人物
- 知保の方(俳優:高梨臨)家治の側室で、気性が荒い性格
- 高岳(俳優:冨永愛)大奥で権勢を振るう人物
- 大崎(俳優:映美くらら)豊千代の乳母
- 徳川家斉(俳優:長尾翼)徳川家治の後継者
- 徳川治貞(俳優:高橋英樹)御三家・紀州藩の藩主であり、名君として名高い
- 一橋治済(俳優:生田斗真)御三卿・一橋家の当主であり、野心家
- 清水重好(俳優:落合モトキ)御三卿・清水家の当主
- 田安治察(俳優:入江甚儀)御三卿・田安家の当主で、賢丸の兄
- 宝蓮院(俳優:花總まり)田安徳川家初代当主・宗武の正室
幕臣や諸大名たち
- 田沼意次(俳優:渡辺謙)幕府の財政難に立ち向かう老中
- 田沼意知(俳優:宮沢氷魚)田沼意次の嫡男であり、非業の死を遂げる人物
- 田沼意致(俳優:宮尾俊太郎)田沼意次の甥
- 松平武元(俳優:石坂浩二)長くて白い眉毛が特徴的な老中
- 三浦庄司(俳優:原田泰造)田沼家用人
- 長谷川平蔵宣以(俳優:中村隼人)のちに鬼平と呼ばれる人物
- 松本秀持(俳優:吉沢悠)勘定吟味役
- 土山宗次郎(俳優:栁俊太郎)田沼派の官僚
- 松平康福(俳優:相島一之)江戸幕府の老中
- 水野忠友(俳優:小松和重)江戸幕府の老中
- 佐野政言(俳優:矢本悠馬)騙されて凶行に走る旗本
- 島津重豪(俳優:田中幸太朗)九州の薩摩藩の藩主
- 松前道廣(俳優:えなりかずき)蝦夷の松前藩の藩主であり、冷酷非情な性格
- 松前廣年(俳優:ひょうろく)松前藩の江戸家老
- 松平定信(俳優:井上祐貴)寛政の改革を行う人物で、田沼意次を強く憎む
- 島津重豪(俳優:田中幸太朗)娘・茂姫を一橋家へ送ろうとする大名
- 土山宗次郎(俳優:柳俊太郎)誰袖に入れ込む幕臣
- 松前道廣(俳優:えなりかずき)松前藩の藩主であり、北辺に巣食う鬼と恐れられる人物
吉原の人々
- 瀬川(女優:小芝風花)蔦屋重三郎と親しい花魁
- 九郎助稲荷(女優:綾瀬はるか)江戸の語り手
- 次郎兵衛(俳優:中村蒼)蔦屋重三郎の兄
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)地本問屋『鱗形屋』の主人
- 誰袖(俳優:福原遥)大文字屋の花魁
- りつ(俳優:安達祐実)芸者の見番『大黒屋』の女将
- とく(俳優:丸山礼)次郎兵衛の妻
- ふじ(俳優:飯島直子)駿河屋の女将で、蔦屋重三郎の養母
- 駿河屋市右衛門(俳優:高橋克実)引手茶屋『駿河屋』の主人であり、蔦屋重三郎の養父
- 扇屋宇右衛門(俳優:山路和弘)女郎屋『扇屋』の主人
- きく(俳優:かたせ梨乃)浄念河岸の女郎屋『二文字屋』の女将
- 留四郎(俳優:水沢林太郎)蔦屋の奉公人
- 若木屋与八(俳優:本宮泰風)女郎屋『若木屋』の主人
- 半次郎(俳優:六平直政)そば屋『つるべ蕎麦』の店主
- 松の井(俳優:久保田紗友)気性が荒い花魁でも、うつせみを応援してあげた人物
- いね(俳優:水野美紀)松葉屋の女将
- 志げ(俳優:山村紅葉)大文字屋で働きながら、誰袖を心配する人物
- 松葉屋半左衛門(俳優:正名僕蔵)松葉屋の主人
- 丁子屋長十郎(俳優:島英臣)女郎屋『丁子屋』の主人
- 大文字屋市兵衛(伊藤淳史)女郎屋『大文字屋』の二代目で、父とは違い温厚な性格
絵師・戯作者・狂歌師
- 大田南畝(俳優:桐谷健太)寝ぼけ先生と言われた御家人であり、狂歌師
- 恋川春町(俳優:岡山天音)小島松平家の内用人
- 朋誠堂喜三二(俳優:尾美としのり)佐竹家江戸留守居役であり、人気の高い戯作者
- 北尾重政(俳優:橋本淳)板本の挿絵を手掛ける人気絵師
- 北尾政演(俳優:古川雄大)重政の弟子であり、絵師
- 北尾政美(俳優:高島豪志)重政の弟子であり、耕書堂の仕事を請け負う絵師
- 鳥山石燕(俳優:片岡鶴太郎)喜多川歌麿に強い影響を与える絵師
- 勝川春章(俳優:前野朋哉)役者絵で、人気の高い絵師
- 朱楽菅江(俳優:浜中文一)狂歌師
- 元木網(俳優:ジェームス小野田)湯屋の主人であり、狂歌師
- 智恵内子(俳優:水樹奈々)女流狂歌師
- 宿屋飯盛(俳優:又吉直樹)狂歌師
- 唐来三和(俳優:山口森広)戯作者
- 志水燕十(俳優:加藤虎ノ介)御家人であり、戯作者
- 芝全交(俳優:亀田佳明)戯作者
- 平賀源内(俳優:安田顕)江戸時代で有名な蘭学者
- 富本豊前太夫(俳優:寛一郎)馬面太夫と呼ばれる人物
- 市川門之助(俳優:濱尾ノリタカ)歌舞伎役者
- 恋川春町(俳優:岡山天音)狂歌師として酒上不埒と名乗る人物
- 平沢常富(俳優:尾美としのり)蔦屋重三郎の本に注目する人物
蔦屋重三郎と関わる人物たち
- うつせみ(俳優:小野花梨)小田新之助に恋する花魁
- 小田新之助(俳優:井之脇海)うつせみの夫
- 平秩東作(俳優:木村了)内藤新宿で商いを行う人物
- 長七(俳優:甲斐翔真)短期で喧嘩っぱやい所がある性格
- 鳥山検校(俳優:市原隼人)幕府から保護される盲人
- 弥七(俳優:片桐仁)エレキテルの製作を手伝っていた職人
大河ドラマ『べらぼう 第21回』のストーリー
田沼意次は、三浦庄司から「蝦夷は、とにかく広大で、そこには金山や鉱山なども多くあるようです。しかも、ロシアは日の本と交易したがっているようです」と進言されます。
「そうか、交易を?」「いかがでしょう?殿。ここは蝦夷の松前藩から上知(あげち)を行って、多く儲けてみるのは」
田沼意次は『そういえば、源内も同じことを言っていたな』と乗り気になりますが、息子の意知から反対されます。
「お待ち下さい、父上。上知を行う場合には、それなりの理由がいります」「そんなものは、あとから、いくらでもつけられよう」
「私が、松前藩から上知を行える正当な理由を見つけます」「お前が?」
吉原では、誰袖が、大文字屋市兵衛の二代目まで手なずけて、蔦屋重三郎が見受けしても構わないと思われていました。
蔦屋重三郎は「二代目まで、手なすぎているとは」と呆れかえってしまいますが、北尾政演が西松屋で見事な戯作(げさく)を作って、その評判が良かった事に戸惑ってしまいます。
喜多川歌麿は、二枚の絵の色が全く違う理由が知りたくて、北尾重政に聞くと、その理由について教えられます。
「これは指図の差だね。本屋が絵師と刷り師に正しく指図できるからだね。これが、錦絵の西村屋って言われる所以だね」「やっぱり、西村屋って凄いんですね」
吉原に、多くの幕臣が集まる中で、誰袖は土山宗次郎の話し相手をしながら、田沼意知の凛々しい姿に見とれてしまいます。
田沼意知は、ある武士から「蝦夷地から松前を召し上げてくれるなら、どんな労もいといません。あの松前道廣は、北辺に巣食う鬼にございます」と約束してもらいました。
その頃、松前道廣は、粗相をした男をこらしめるために、その男の妻をしばりつけた状態で、近くの皿を火縄銃のまとにして楽しんでいました。
田沼意次は、その趣味の悪さに辟易として、翌日になり、徳川家治に、松前藩の上知を進言しますが、どうなってしまうのでしょうか?
北尾重政が歌麿の才能だけ、からっきし読めなかった理由
北尾重政が歌麿の才能だけ、からっきし読めなかったのは、歌麿が慌てず、色々な作品から、貪欲に知識や技術を吸収しようとしているからでしょう。
多くの駆け出しのものは、知識をえたら、画風が定まっていくのに、歌麿は、まだまだ画風が統一していなかったから『この男がいくつき先が読めない』と思ったのでしょう。
この時の歌麿は、屋根があり、食事もできて、絵が書ければ良いと思っていたので、焦っている様子はありませんでした。
蔦屋重三郎に気を使っていたというのもあると思いますが、今までの過去と比較したら、凄く幸せだと思っていたので、焦らない気持ちから、まだまだ画風を定まる必要がなかったと考えられます。
大河ドラマ『べらぼう』の名言について詳しく紹介!
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幕府の老中から、吉原に生きる者までの名言まで見ることができるので、様々な種類の言葉を知りたい方には、オススメです。

大河ドラマ『べらぼう 第21回』の感想
北尾政演が、鶴屋喜右衛門から「戯作を書いてみませんか?」と勧められて、試しに行ってみたら、かなり評判がよくて、蔦屋重三郎は面目を失ってしまいました。
蔦屋重三郎が、北尾政演と仲が良くて、絵を書いてもらっていただけに、忘八の旦那たちから『お前は、何をしていたんだ?』と思われても、仕方のない所かもしれません。
しかし、これも本屋の指図の差が大きかったのでしょう。蔦屋重三郎は、これに大きく触発されて、大田南畝に青本を書いてもらうように頼みます。
今では、景色の中に美しい女性を描くのは珍しくもありませんが、江戸時代は、そういった例が少ない時代でした。
そのため、蔦屋重三郎が、屋敷の中に花魁を描く絵を思いついたのは、革新的でしたね。
恋川春町は、北尾政演が他人のふんどしで調子づいていると思って、憤りますが、周りの者が『屁』を題材に歌って踊ってしまうので、その怒りが爆発してしまいましたね。

