大河ドラマ『べらぼう 第10回 青楼美人』では、勝川春章の絵が流行っていて、蔦屋重三郎は「へぇ」と目を輝かせました。
そこで、なぜ、勝川春章の絵はそこまで流行ったのか?その理由について紹介するので、参考にしてみて下さい。
大河ドラマ『べらぼう』のキャスト
大河ドラマ『べらぼう』のキャストについて、詳しく紹介しています。
市中の人々
- 蔦屋重三郎(俳優:横浜流星)地本問屋『耕書堂』の主人
- てい(俳優:橋本愛)蔦屋重三郎の妻
- 喜多川歌麿(俳優:染谷将太)蔦屋重三郎を兄のように慕う浮世絵師
- つよ(俳優:高岡早紀)蔦屋重三郎の母
- みの吉(俳優:中川翼)日本橋進出後の耕書堂の手代
- たか(俳優:島本須美)耕書堂の女中
- 須原屋市兵衛(俳優:里見浩太朗)書物問屋『須原屋』の主人で、蔦屋重三郎と親交が深い
- 鶴屋喜右衛門(俳優:風間俊介)日本橋通油町の地本問屋『鶴屋』の主人
- 西村屋与八(俳優:西村まさ彦)地本問屋『西村屋』の主人
- 岩戸屋源八(俳優:中井和哉)地本問屋
- 村田屋治郎兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 奥村屋源六(俳優:関智一)日本橋の地本問屋
- 松村屋弥兵衛(俳優:松田洋治)日本橋通油町の地本問屋
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)鱗形屋の主人
将軍家・御三家・御三卿
- 徳川家治(俳優:眞島秀和)江戸幕府第10代将軍
- 知保の方(俳優:高梨臨)家治の側室で、気性が荒い性格
- 高岳(俳優:冨永愛)大奥で権勢を振るう人物
- 大崎(俳優:映美くらら)豊千代の乳母
- 徳川家斉(俳優:長尾翼)徳川家治の後継者
- 徳川治貞(俳優:高橋英樹)御三家・紀州藩の藩主であり、名君として名高い
- 一橋治済(俳優:生田斗真)御三卿・一橋家の当主であり、野心家
- 清水重好(俳優:落合モトキ)御三卿・清水家の当主
- 田安治察(俳優:入江甚儀)御三卿・田安家の当主で、賢丸の兄
幕臣や諸大名たち
- 田沼意次(俳優:渡辺謙)幕府の財政難に立ち向かう老中
- 田沼意知(俳優:宮沢氷魚)田沼意次の嫡男であり、非業の死を遂げる人物
- 田沼意致(俳優:宮尾俊太郎)田沼意次の甥
- 松平武元(俳優:石坂浩二)田安賢丸のために奔走する老中
- 三浦庄司(俳優:原田泰造)田沼家用人
- 長谷川平蔵宣以(俳優:中村隼人)のちに鬼平と呼ばれる人物
- 松本秀持(俳優:吉沢悠)勘定吟味役
- 土山宗次郎(俳優:栁俊太郎)田沼派の官僚
- 松平康福(俳優:相島一之)江戸幕府の老中
- 水野忠友(俳優:小松和重)江戸幕府の老中
- 佐野政言(俳優:矢本悠馬)騙されて凶行に走る旗本
- 島津重豪(俳優:田中幸太朗)九州の薩摩藩の藩主
- 松前道廣(俳優:えなりかずき)蝦夷の松前藩の藩主であり、冷酷非情な性格
- 松前廣年(俳優:ひょうろく)松前藩の江戸家老
- 松平定信(俳優:井上祐貴)寛政の改革を行う人物で、田沼意次を強く憎む
吉原の人々
- 瀬川(女優:小芝風花)蔦屋重三郎と親しい花魁
- 九郎助稲荷(女優:綾瀬はるか)江戸の語り手
- 次郎兵衛(俳優:中村蒼)蔦屋重三郎の兄
- 鱗形屋孫兵衛(俳優:片岡愛之助)地本問屋『鱗形屋』の主人
- 誰袖(俳優:福原遥)大文字屋の花魁
- りつ(俳優:安達祐実)芸者の見番『大黒屋』の女将
- とく(俳優:丸山礼)次郎兵衛の妻
- ふじ(俳優:飯島直子)駿河屋の女将で、蔦屋重三郎の養母
- 駿河屋市右衛門(俳優:高橋克実)引手茶屋『駿河屋』の主人であり、蔦屋重三郎の養父
- 扇屋宇右衛門(俳優:山路和弘)女郎屋『扇屋』の主人
- きく(俳優:かたせ梨乃)浄念河岸の女郎屋『二文字屋』の女将
- 留四郎(俳優:水沢林太郎)蔦屋の奉公人
- 若木屋与八(俳優:本宮泰風)女郎屋『若木屋』の主人
- 半次郎(俳優:六平直政)そば屋『つるべ蕎麦』の店主
- 松の井(俳優:久保田紗友)気性が荒い花魁でも、うつせみを応援してあげた人物
- いね(俳優:水野美紀)松葉屋の女将
- 志げ(俳優:山村紅葉)大文字屋で働きながら、誰袖を心配する人物
- 松葉屋半左衛門(俳優:正名僕蔵)松葉屋の主人
- 丁子屋長十郎(俳優:島英臣)女郎屋『丁子屋』の主人
- 大文字屋市兵衛(伊藤淳史)女郎屋『大文字屋』の二代目で、父とは違い温厚な性格
絵師・戯作者・狂歌師
- 大田南畝(俳優:桐谷健太)御家人にして狂歌師
- 恋川春町(俳優:岡山天音)小島松平家の内用人
- 朋誠堂喜三二(俳優:尾美としのり)佐竹家江戸留守居役であり、人気の高い戯作者
- 北尾重政(俳優:橋本淳)板本の挿絵を手掛ける人気絵師
- 北尾政演(俳優:古川雄大)重政の弟子であり、絵師
- 北尾政美(俳優:高島豪志)重政の弟子であり、耕書堂の仕事を請け負う絵師
- 鳥山石燕(俳優:片岡鶴太郎)喜多川歌麿に強い影響を与える絵師
- 勝川春章(俳優:前野朋哉)役者絵で、人気の高い絵師
- 朱楽菅江(俳優:浜中文一)狂歌師
- 元木網(俳優:ジェームス小野田)湯屋の主人であり、狂歌師
- 智恵内子(俳優:水樹奈々)女流狂歌師
- 宿屋飯盛(俳優:又吉直樹)狂歌師
- 唐来三和(俳優:山口森広)戯作者
- 志水燕十(俳優:加藤虎ノ介)御家人であり、戯作者
- 芝全交(俳優:亀田佳明)戯作者
- 平賀源内(俳優:安田顕)江戸時代で有名な蘭学者
蔦屋重三郎と関わる人物たち
- ふく(俳優:小野花梨)うつせみという名前の元花魁で、今は足抜けして夫と幸せに暮らす人物
- 小田新之助(俳優:井之脇海)うつせみの夫
- 平秩東作(俳優:木村了)内藤新宿で商いを行う人物
- 長七(俳優:甲斐翔真)短期で喧嘩っぱやい所がある性格
- 鳥山検校(俳優:市原隼人)幕府から保護される盲人
大河ドラマ『べらぼう 第10回』のストーリー
忘八の旦那たちは、蔦屋重三郎に「もっと本を売って、あの本屋たちをぶっ飛ばしていけばいい!」と言い放ちますが、蔦屋重三郎は「はぁ」と少し自信のない返事をしてしまいます。
そんなある日、蔦屋重三郎は、出入り禁止になったはずの西村屋与八たちが吉原の家に入って行く姿を見て、気になってしまいました。
西村屋与八たちは、吉原の男たちから「お前ら、吉原者と同じ座敷にはいたくねぇって言ったそうじぇねぇか?」と責められます。
「そんな事を言う訳ないじゃないです」「じゃあ、誰が言ったんだ」
揉めそうになった所で、西村屋与八は「俺はそんな事よりも」と切り出して、勝手に忘八の者たちだけで勝手に西村屋たちと縁を切った事が問題だと考えました。
其の頃、蔦屋重三郎は平賀源内や須原屋市兵衛たちと相談して、瀬川が喜ぶような事を相談して、大きな事をぶちあげようと考えつきました。
すぐに、蔦屋重三郎は忘八の旦那に「平賀源内さまを介せば、田沼意次さまに女郎を書いた本を送るんです。そうすれば、将軍様のもとに届かなくても、田沼さまには届きます」と打ち明けます。
忘八の旦那と蔦屋重三郎たちは『そうすれば、吉原の格は確実にあがる』と意気込みますが、蔦屋重三郎は「100両まで必要」というと、忘八の旦那たちはそそくそと退散しようとします。
「見た目の良い本をするには、そこまで必要なんです」
蔦屋重三郎がそう言うと『ドサッ』と音がするので、振り返ったら、駿河屋市右衛門が一部の金を置いてくれたのです。
「それは、入銀ではないぞ、貸付だ」「貸付?」「なんだ?あれは売れる自信がないのか?」
そこまで言われたら、もう引き下がる事ができず、蔦屋重三郎は引っ込みがつかず、金を借りる形で本を作る事になりました。
江戸城では、田安家の種姫が徳川家治の養女となる事が決まりましたが、将軍・徳川家治は「なんで、そんな話になる」と憤ってしまいます。
田沼意次は、家臣たちが「田安の種まきですなぁ」と笑ってしまいますが「笑い事ではない」と危機感を強めてしまうのです。
勝川春章が流行った理由は画風にあり
勝川春章が流行った理由は、モデルとなった人物を写実に描き分ける事ができたからです。現代であれば、そんなものは当然と思う方は多いかもしれません。
しかし、当時は似たような顔の描き方ばかりする絵師が多くて、これは誰を描いたのか?分からないほうが当然だったのです。
そんな時代に、勝川春章は写実的に描き分ける事ができたので、大衆はその分かりやすさと凄さに惹かれて、流行るようになりました。
しかも、役者が楽屋にいる所も描かれており、歌舞伎ファンの心をガッシリと掴みました。
写実に描き分ける画風と、楽屋にいる所を描いた現場主義が多くの方から支持されたのでしょう。
大河ドラマ『べらぼう 第10回』の感想
今回は、大奥の奥方や若殿たちが爪を噛むシーンがありましたが、きっと徳川家康のクセを意識した演出なのでしょう。
徳川家康も生前は、よく爪を噛んでいて『影武者 徳川家康』の漫画で、その事が描かれていました。
田安賢丸は、妹から慕われていたのに、その妹を道具にように扱っていて、不快感を抱いた視聴者は多いかもしれません。
しかし、そういった時代なので、それを曲げる事なく放送する事も重要なので、やむを得ない所でしょう。